ホット・スペース (HOT SPACE)

日本盤発売日:1982年5月23日
イギリス盤:1982年5月21日、アメリカ盤:1982年5月25日
イギリス盤初版「A面:EMA 797 A-3」「B面:EMA 797 B-3」

ピンク色帯、シングルジャケット、難波弘之氏のライナーノーツに日本語訳詞、クイーンメンバー(色加工されている)のレコード袋(ビニール内袋付き)の裏面に英語歌詞。

異例ずくめと言って過言では無い(このアルバムに限った事では無いけれど)本アルバムは、1981年〜82年初旬に掛けてレコーディングが行われ、おおよそ「ライヴ向き」では無い印象のアルバムであるが、11曲中8曲がライヴで演奏されており(アルバム発売前から"Under Pressure""Action This Day""Staying Power""Body Language"の4曲は演奏されていた)、「オペラ座の夜」に次ぐ演奏曲数だったらしい。
ドラムマシーンやシンセによる「ドラム」や「ベース」の音を生成したり、外部ミュージシャンの起用(Dino Solera、Arif Mardinなど、ホーンセクション・アレンジ等)、そして「デヴィッド・ボウイとの共作・共演」である。
(今もそうなのかどうか分からないが)当時のこのアルバムに対する評価は賛否両論あったらしい。当時高校生だった筆者はこのアルバムに新鮮な空気を感じたし、「才能あるアーティストだけが持つ進む道」と捉えていた。あのビートルズでさえ、約8年足らずの活動期間(1962年9月〜1970年5月)の間に全く別のバンドに変わってしまった印象を私達は観てしまったのだ。クイーンが変わっていく事は必然な事だと当時の私は思っていた。

カタログナンバー「P-11204」の様に、「E」の文字が無くなったのは、1981年7月頃からとされている。「E」は「ELECTRA」の頭文字から。

それぞれの盤の見分け方は、「戦慄の王女」の項をご参照ください。

P-11204
英盤・米盤とほぼ同じデザインのレーベル。刻印の印字に失敗したのか、A面の「2」の文字が手書きになっている。「A面:2-B」と「B面:1-A」の組み合わせ。おそらく2枚ずつラッカー盤にカッティングしたメタルマスターが存在すると思われるが、筆者は「A面:1-*」盤を見た事が無い。久しぶりの「東芝プレス盤」だが、外周の「淵の丸み」がより大きくなっている事から、プレス機器に変更が有ったのではないかと推測する。音質も盤質も優れており、ワーナー・パイオニアから発売された最後の「クイーンのオリジナルアルバム:ホット・スペース」にて有終の美を飾った。

プレス年月:1982年4月
A面:2-B-7 
(「2」の文字が手書き)
B面:1-A-10
(両面共に「TO」の刻印有り)
ジャケット印刷:lc A 
(背表紙に記載)
ジャケット・カタログNo:P-11204 
(背表紙に記載)
ジャケット価格表記:¥2500 
(背表紙に記載)


P-11204
上記の盤と同じ年月にプレスされた盤で「東芝プレス」。A面の「2」の文字が刻印になっていたので中古購入(残念ながら「アンケートハガキ」が付属していなかった)。上記の「A面:2-B」盤と本盤を同時に回してもズレが一切無い事から、同じメタルマスターから作られたマザーを元にしたスタンパーでプレスされていた事が分かる。が、B面は「2-A」になっている為、別のラッカー盤へカッティングしたスタンパーを使用。テープスピードの誤差の範囲で若干遅めになっている為、同じ日に2枚(以上?)ずつカッティング作業を行っていたと推測する。

プレス年月:1982年4月
A面:2-A-8
B面:2-A-8
(両面共に「TO」の刻印有り)
ジャケット印刷:lc A 
(背表紙に記載)
ジャケット・カタログNo:P-11204 
(背表紙に記載)
ジャケット価格表記:¥2500 
(背表紙に記載)



P-11204
前項で触れた「P-11204」は、帯が変更になり、シュリンクラップで覆われている。筆者はこの盤を所有していない。具体的な事は全く分からない。「クイーン・グレイテスト・ヒッツ」の項で触れるが、80年代後期の東芝盤は音質が悪い為、この盤も音質があまり良くない可能性がある。
プレス年月:
A面:
B面:
ジャケット・カタログNo:
ジャケット価格表記: