ON FIRE


1982年6月5日のイギリス・ミルトン・キーンズボウルにて収録されたライヴは、ファンの間では非常に支持率が高く、
オフィシャル化を望む声が最も多かったと思われるクイーンライヴのひとつでもあります。
過去には、当時TVで放映された映像をブートビデオとして発売されていましたが、
2000年に日本でも"Music Air Network"で放映され、綺麗な画質で観る事が出来る様になります。
当時放映された物も"Music Air Network"で放映された物も、音声は全く同一の物でしたが、
2004年に発売された「QUEEN ON FIRE」では、先に発売された86年のウェンブリースタジアムのライヴ同様、
音声の差し替えが行われています。これらの作業は、82年〜83年の間に行われた物と思われます。
CD、ビデオ、映画等の一般公開される為のライヴは、マルチトラックで録音され、音声の差し替えを行う事自体は、
1965年の"THE BEATLES"「シェア・スタジアム公演」で既に行われていた通り、
ごく当たり前の事として、現在でも一般的な作業となっています。

"QUEEN LIVE KILLERS"のジャケットと同じ様な意味になりますが、このミルトン・キーンズでのライヴを収めたジャケットでも、
画像の合成が行われています。
左側が"ON FIRE"のジャケット、右側がその元となったと思われる画像。
ロジャーの手の位置は全く同じ。
フレディの立ち位置が若干後ろ側に下がっている。マイクのシールドも消されている。
ブライアンは、違う瞬間の写真を使用。
ジョンは衣装から異なっている為、右下のジョンを切り抜き、合成している。

ライヴキラーズの頃とは大違いな印象を受けます。さすがにコンピュータの技術は素晴らしいですね。
観る側に良い印象を持ってもらうには、この様に切り貼りして、"作り上げた"「凄い瞬間」を演出する事、
それはとても大事な事の様に思います。
でも、せめて収録した"音"だけは、いじらないで欲しいと思うところがファンの心理・・・。