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ジョン・ディーコンは、フィンガーレストを使用しないタイプのベーシストだと言われています。
実際、左の画像の様に、ジョンは「ピックアップの上部」に親指を置いて演奏する奏法をとっているからです。
この場合は当然、フィンガーレストは必要ありません。
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もし仮に、ジョンが親指で弾く場合であっても、フィンガーレストは使用しません。この場合、1弦(G弦)に人差し指を引っ掛けて、親指で弦を弾く奏法を用います。
したがって、ジョンにとってフィンガーレストは必要無い事になるのですが・・・、
実際、そうであったのかと言うと、話は複雑になります。
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左の画像は、“St Johns Wood Studios”で収録された“Keep Yourself Alive”“Liar”のPVからの画像です。
画像の矢印を見て頂くと判りますが、フィンガーレストは、ピックアップの上部に取り付けられています。先程の77年製プレシジョン・ベースのフィンガーレストの位置の違いを見比べてください。
ジョンは本来、ピックアップの上に親指を乗せて弾くタイプでは無かった、という事が考えられます。
何故かと申しますと・・・(↓)
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左の画像は、“Brewer Street Studio”で収録された“Keep Yourself
Alive”“Liar”のPVですが、この映像でのジョン(デビュー当時)は、ピックガードの外側の淵の部分に親指を置いて演奏する奏法をとっています。
ただ常にこうであったという事は言えませんが、少なくともこのビデオの中では、親指はこの位置から一切離していません。
つまり、ジョンは本来、ピックアップ上部に指を乗せて弾く奏法では無かった、という事が考えられるのです・・・。
これ以降、ジョンは、ピックアップ上部に親指を乗せて演奏する奏法に変わるのですが・・・。
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例外も有ります。
左の画像は“Crazy Little Thing Called
Love”のPVからの画像ですが、この“プレシジョン・ナチュラル1タイプ”のベースには、一時的でも、フィンガーレストの位置を、ピックアップの上部に取り付け直しています。
ジョンは実際、フィンガーレストをこの位置に設置した状態のまま、ツアーも行っていました。
が、ここで問題にしたいのは、ジョンはこのビデオの中で、「終始フィンガーレスト上部に指を当てて弾いていた訳では無い」という点です。
ピックガードの上部に親指を当てて弾いていたり、ピックアップ上部に指を当てて弾いていたりで、位置が定まっていません。
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左の画像は、“FLASH”のPVから。
使用しているベースは、ナチュラル1タイプですが、ボディは3番目のナチュラルボディと思われます。ピックアップは“ラリー・ディマジオ”考案の“ディマジオ社製”の物に交換されています。
ディマジオのピックアップは、オリジナルのフェンダー社製ピックアップよりも音が太く、ノイズも少なくなる、といった効果もありました。
フィンガーレストは、E弦上部から、G弦下部に付け直した痕跡が有りますが、これでは弾きづらかったのか、他のプレシジョン同様の位置に取り付けています(矢印の部分)。
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