Fender Precision Bass Natural finish
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76年頃の写真、“A
Day At The
Races”リリース頃。 この頃からジョンのメインベースとしては、このナチュラル2が使用される様になります。
「ナチュラル2」は、ヘッドの"Fender Logo"が「68年から76年頃」まで採用された"ブラック・トランジションロゴ"です。
ただし、「Fender」の文字が浮き上がっている様には見えない為、69年製以降の物と思われます。
ペグはフェンダー製・正巻きタイプ、ネックのシェイプは"B"Shapeのローズ指板、
という事になります。
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“News of the
world”のツアーの頃のナチュラル2。 この頃から、ボディの(主に)下側に、強烈な凹みが見られる様になります・・・。
またストラップピンですが、85年頃からロック式の物(クローム色)に交換されている様です。
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“LIVE AID”を経て・・・。 アルバム“A Kind of
Magic”のレコーディング中の一枚。
1980年12月18日のドイツ・ミュンヘンでのライヴ終演時にジョン自身が、
ステージ上にベースを叩きつけた際に付いたボディの凹みや傷が酷い状態になっていた事等があり、
その修復の為、86年4月に大規模な改造が施されました。
これは、「86年以降まだ数年は続くと"ジョンは信じていた"幻のコンサートツアー」の為に大改造を行ったものと思われます。
(本人も「それが最後」とは思ってもみなかった事でしょう・・・)。
ボディが黒く塗装された、86年マジックツアーでその姿が披露されたわけです。
ちなみに筆者が、「ジョンの黒プレシジョンベースは、実はナチュラルを黒く塗りなおしたのでは?」、
と推測し始めたのは、2002年9月〜11月頃だったと記憶しています。
1985〜1986年当時のフェンダー社のプレシジョンベースに、ブラックカラーは、
レギュラーカラーで存在していましたが、ネックは1968〜1970年代初期までのロゴ。
もちろん、「ネックだけ取り替えたのでは?」とも考えましたが、ジョンはそんな事はしないだろう、
そう考えました。
その後、「ベースのひと」管理人さんのmamiさんに、「ピーター・ヒンス氏にこの件を聞いていただけないか」
とお願いし、ピーター・ヒンス氏から「まさにその通り!ブラック・プレシジョンベースがナチュラルベースを磨いて、
黒く塗装したんだ」と返事を頂いた時は、mamiさんと共に喜んだ事を記憶しています。
ジョンがデビュー前から愛用していたプレシジョンベースは、
サンバースト → ナチュラル → ブラック と受け継がれていた事になります。
以下、修復されたであろう部分。(上の画像は、修復前の写真)
* ボディの凹み修復の他、ブリッジ横のビス穴を埋める作業、及びボディを再研磨。 *
修復跡を見えなくする為、 ボディカラーを変更。
(修復跡を見えなくする為の唯一の方法だったと思われます) *
パーツの変更(金メッキ処理されたパーツに変更されている:ブリッジ、ストラップ・ピン、ペグ、ノブ等)
* 特注のピックガードに交換(特殊な物ではないが、フェンダー社製では無い) *
(これは可能性は極めて低いが・・・)ピックアップ、及び、ポットの変更
他に考えられなくも無い修復箇所。
* ネック部裏側を再研磨後、リフィニッシュ *
リフレット(フレットの打ち直し) *
ネックの調整(ねじれ、反り等・・・)
86年4月に行われた以上の修復作業を経て、クイーンのラストツアー、“MAGIC
TOUR”では、「Fender Precision Bass Black」に
変化を遂げます。
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↑いや、あなたじゃなくて・・・(^^;) |