Fender Precision Bass Natural finish (1)

初期に使用していた2本のサンバースト・プレシジョン・ベースは、その後、それぞれ塗装が剥がされました。
最初に塗装が剥がされたベースは、「サンバースト1タイプ」の物と思われます。
1975年5月〜6月頃に塗装が剥がされる改造が施されたこのボディは、後のジョンのトレードマークとなる、ナチュラル・フィニッシュのプレシジョンベースとして使用され続ける事になります。
Fender Precision Bass Natural finish (1)


「サンバースト1」のプレシジョンを塗装を剥がして直ぐの頃のジョンのベース。この頃はメインベースとして使用していた。
ボディの“クリーミー”な雰囲気の色ですが、フェンダー社でのサンバースト・フィニッシュの際、湿気予防対策の為に
ボディ表面に塗られる塗料がこの様に浮き出ているもので、この頃のプレシジョンの塗装を剥がすと、全てこの様な
色になってしまう様です。
なお、塗装剥離後は、ラッカーを塗っている模様。
76年頃の写真、“A Day At The Races”リリース頃。
この頃からジョンのナチュラル1タイプからネックが「サンバースト2タイプ」の物と交換された為、ヘッドの"Fender Logo"が
「68年から76年頃」まで採用された"ブラック・トランジションロゴ"になっています。
したがって、ボディは「元サンバースト1タイプ」を、ネックは「元サンバースト2タイプ」という事になります。
右側の画像のネック及びヘッドは、ペグがフェンダー製・正巻きタイプ、ネックのシェイプは"B"Shape、という事になります。

ジョンが使用していた「ナチュラル色・プレシジョンベース」の中では最も有名なタイプです。
(つまりは、こちらが「メインベース」という位置付けになります

「ジャズ・ツアー(78年USツアー:New Orleans)」の頃のナチュラル1。
DVD「GVH1」収録の“Bicycle Race”でもこのベースを使用しています。
ヘッドのロゴは、UPの2枚の画像の通り、不鮮明になりやすいのですが、
これは、このロゴ(64年〜68年1月製造のプレシジョンベース)のデザインが、銀文字ロゴになっている為です。
フィンガーレストは、ピックアップ上部に付け替えられています(現在は元の位置に戻されています)。

“News of the world”のツアーの頃のナチュラル2。
この頃から、ボディの(主に)下側に、強烈な凹みが見られる様になります・・・。

またストラップピンですが、85年頃からロック式の物(クローム色)に交換されている様です。


したがって、こうなります。
「ナチュラル1」は"C"Shape Neckのローズ指板、ペグはクルーソンの逆巻きタイプ、
と言う事になります。